様々なお囃子、組太鼓との違い

広告募集!
次へ

こんにちは!お初の登場の藤田和也と申します!
簡単な自己紹介をさせていただきますと、歌舞伎や日本舞踊で笛を吹き、祭囃子で全楽器を演奏し、獅子舞も舞う人です!ミュージカルでの演奏や色々な楽器とのコラボもしております!

今回は私が囃子と組太鼓について解説させていただきます!

囃子とは

①能・歌舞伎・長唄・民俗芸能など各種の芸能で、拍子をとり、または情緒を添えるために伴奏する音楽。笛・太鼓・鼓・三味線・鉦などの楽器を用いる。歌舞伎囃子・神楽囃子・祭礼囃子・馬鹿囃子など。 (広辞苑より)

とあります。語源は諸説有りますが、はやす(映やすや栄やす)の引き立てるという意味合いが、転じて囃子になったと言われています。

囃子の種類

囃子といっても沢山のジャンルがあります。その一部を紹介します。

【能楽囃子】

能や狂言で使用されている、笛(能管)、小鼓、大鼓、太鼓で演奏されます。この4つの楽器を四拍子(しびょうし)と呼びます。

【歌舞伎囃子】

歌舞伎囃子の基本編成は能楽囃子と一緒です。演目や劇場によって小鼓や太鼓や笛の人数が増えることがあります。歌舞伎囃子のみの曲は数曲しかなく、ほとんどが三味線音楽や演技に合わせて演奏されます

【祭囃子】

全国各地で行われている祭礼で演奏される音楽の総称です。楽器編成も地域によって様々で太鼓のみの囃子、笛が沢山で合奏する囃子など様々です。笛の構造も独特な構造の笛を使用する地域もあります。有名なところでは神田囃子(江戸祭囃子)、祇園囃子、花輪囃子で日本三大囃子と呼ばれています。他にも佐原囃子や秩父屋台囃子も有名です。

【神楽囃子】

祭囃子と混同されがちですが、神楽で演奏される囃子です。神楽とは日本の神道で神に奉納される舞や音楽の事です。御神楽(みかぐら)と里神楽(さとかぐら)があり、御神楽は雅楽の一種で、宮中で儀式の際に演じられてきた。雅楽は儀式音楽要素が強く、囃子とは言わない。里神楽は一般的に神楽と呼ばれるのもで、神社の舞殿や神楽殿で奉納される事が多いです。祭囃子同様、楽器編成は地域によって楽器編成は様々です。

組太鼓とは

中世から神事や祭りに関係なく、戦で兵を鼓舞する場面や、物売り、時刻を知らせる時などにも太鼓は使用されてきました。その中で、明治以降に太鼓を大人数で打つというスタイルが考案され、締太鼓や大太鼓などを用いて演奏され始め、鬼太鼓座が誕生し、創作曲を多数発表。秩父屋台囃子や三宅島神着木遣り太鼓などを取り入れるなどし囃子を核にしつつ、新打法などの開発も積極的に行われました。その後、鬼太鼓座と分裂する形で鼓動が生まれる事になり、現在の組太鼓の一大ムーブメントの第一線を現在も走り続けています。

囃子と組太鼓

伝統的に演奏される○○囃子と呼ばれる多くが、1つないし2つの太鼓を1人で打つのに対し、組太鼓には多くの奏法が存在します。組太鼓と呼ばれる一因となった、太鼓を複数並べて一人で複数打つ奏法は今日では主流になってます。また演奏スタイルも直立不動や、胡坐、正座が多い囃子に対し、姿勢や躍動的なポージングや奏法にもこだわり、パフォーマンス性を高めています。

近年では多くの組太鼓集団が生まれ、様々な場所で演奏されています。その多くは創作和太鼓というジャンルです。今日もどこかで新たな曲が生まれているかもしれません。日本のみならず、海外でそのパフォーマンス性や音楽性で人気が高く、海外でも組太鼓集団が存在します。

昨今はイベントなどで〈伝統芸能フェスティバル〉などと銘打ったイベントが盛んに行われるようになりました。しかし、覗いてみると伝統芸能にを演じているものはほとんど無く、創作和太鼓集団や和楽器を導入したバンドが多くを占めています。創作和太鼓は伝統楽器を使っていますが、現代音楽と解釈しても良いでしょう。この手のイベントの多くは行政が主催している行事が多く、担当者もほとんど芸能について理解していない事が多いです。自分たちの音楽がどんなルーツなのかを認識する事も深い理解と新たな創造に繋がって行くものと思います。

どんな芸能も最初は普通のポップカルチャーであって、そこから昇華していきます。雅楽も能も歌舞伎も最初は最先端のカルチャーでした。人々に支えられ、模索し、様々なものを巻き込んで芸能になっていきました。歌舞伎では庶民を巻き込み、工芸品や着物業界、印刷業界(絵師や版画など)、多岐にわたる業界を巻き込み大きくなりました。まだまだ組太鼓の可能性は未知数です。

組太鼓人気は今後も更なる高まりを見せ行くことでしょう。日本人と太鼓は切っても切り離せない関係ですが、その核となる魂はどんな囃子でも太鼓でも同じです。様々な芸能ジャンルが互いを理解・尊重し、良い影響を与え続ける関係でありたいものです。コロナ禍で大変な状況ですが、日本の熱き魂を忘れず、またいずれ世界に発信できる様、共に頑張りましょう!

コメント

タイトルとURLをコピーしました