
今回はマルチな演奏家の小池さんがご登場です。

みなさん。こんにちは。和太鼓ライフ楽しんでますか?
三浦ユーキです。今日はチャッパ・笛・太鼓とマルチな演奏家の小池将也さんにお話伺いたいと思います。よろしくお願いします。

小池将也です。よろしくお願いします。

小池さんはチャッパ・篠笛・太鼓とマルチな演奏家ですが、僕個人的にはチャッパの印象が強いです。今回はチャッパに焦点をあててお話を伺いたいと思います。まずチャッパを始めたキッカケを教えてください。

私が在籍していた鼓童で研修生であったときに、チャッパのポジションを与えられたのがキッカケです。
自分は身体が小さかったので、ゴリゴリの太鼓打ちとして出世していくのを前向きにあきらめたというのがありました。
自分の研修所の同期はレベルが高かったと思っているので、ライバルが多いところでは戦わず、自分にしか出来ないことを増やしていくことを優先して稽古をしました。そんな風に考え始めたのが研修所の2年生(当時21歳頃)ですね。
チャッパは自分のキャラクターに合っていて、なおかつ人間味を出すことのできる楽器であると思います。
センタープレーヤーがいて、その脇にチャッパなり笛で控えているのは自分にとってすごい居心地がいいです。ただ脇役に徹しているけど、いつでもお客さんの視線奪いに行っちゃうよみたいなテンションで舞台に立っています。

普段お見受けする印象と全然違うので驚きました。もっと勢いと攻撃力で押す戦士タイプかと思ってたら、クレバーな魔法使いタイプなんですね!
チャッパの演奏する上でのアドバイス下さい!

太鼓と一緒にアンサンブルするときに気をつけていることはありますすか?全国のチャッパー(チャッピスト?)に向けてアドバイス下さい!

チャッパは良い意味でも悪い意味でも、音が目立つ楽器です。関係性でいえば太鼓が息を吸ったら、チャッパは息を吐くようなものです。太鼓とチャッパは真逆の音質なので、アンサンブルとして成立させつつも、チャッパ単体でもしっかりノリを出していかないといけないですね。
チャッパは単一の音程しかでないので、強弱だったり音質を変えてニュアンスを付けていかないと、音楽性では太鼓や笛に及ばないと思います。そして一番大切なのは曲を理解することですね。
鳴物 宮澤

若手ながら楽器制作をしている「鳴物 宮澤」(https://twitter.com/narimono_)を使ってみた感想はいかがですか?先日試奏の動画を拝見しました。
小池さん試奏動画:(https://www.facebook.com/904654796536855/videos/485005015690670/)

良い意味でも、悪い意味でも「面白いな」と思いました。既成のチャッパしか使ったことがなかったので、従来のものと比べると軽やかな音だと感じます。チャッパの選択肢が増えることはいいことですよね。奏者側は既存のチャッパとは別の畑の楽器だと捉えないと、二番煎じになってしまうと思います。鳴物 宮澤のチャッパが活きるような曲がまだないので、曲も作らないといけませんね。そこら辺は僕ら奏者がチャレンジしていくべきではないのでしょうか。
チャッパの基本的な奏法について教えてください

チャッパの基本的なストロークについて教えてください。

まず絶対にやってはいけないのはエックスのような軌道です。手をこのように怪我する恐れがあるのでダメですね。


痛そう・・・・・・・・・・・家具の角に足の小指ぶつけるくらい痛そう。この痛みを表現する四字熟語が生まれるくらい痛そう。
ストロークの軌道が記事だと伝わらないので、動画撮ってもいいでしょうか?この痛みが起きる可能性をこの記事で抹消しましょう!

いいですよ!

上記の動画のストロークは良い子のみなさんは絶対に真似しないでくださいね!正しいストロークはどんな感じですか?

なるほど。IとOの中間のような軌道ですね。正面からだと分かりにくいですが前後にも動くような軌道を描くんですね。ありがとうございます!
チャッパの口唱歌って・・・

チャッパの口唱歌(太鼓でいうと「ドン」とか「カッ」のこと)はどれくらい使い分けてますか?

「ジー」・「チー」・「チャン」・「カン」・「ラッ」・「カ」・「ツ」・「パッ」・「ポ」・「チーン」・「ジャーン」・「チャーン」・「カーン」などですかね。

そんなに・・・!?そんなに・・・!?
本当に使い分けれてるんですか?
ちょっと「ジー」「ラッ」「チャン」「カ」「ポ」って打ってみてくれません?

おー!すごい!口唱歌通りに聞こえます!
疑ってすいません・・・

叩く音は「チャーン」や「チーン」に伸ばす音は「ジー」や「チー」という口唱歌になると思います。自分が出したい音をはっきりイメージすることが大切です。私も「ジー」や「チー」の違いなどめちゃくちゃ研究しました。
ただ舞台に出てしまったら、口唱歌だったり技術的なことはあんまり考えないようにしています。
どんな演奏家を目指していますか?

ズバリ!どんな演奏家を目指していますか?

裏方だけど目が行っちゃうプレーヤーになりたいですね。
「あの人楽しそうだったね」って演奏後に思われたいです。技術ももちろんなんですが僕の場合は人間味重視です!気持ちが伝わる方が絶対いいと思ってます。
舞台と観客の架け橋みたいな存在になりたいです。そこはセンタープレーヤーではなく脇役だからこそできる部分なのではないでしょうか?観客に寄り添える演奏者でありたいです。
お待ちかねのチャッパ演奏動画は、最後に・・・!

今後の展望についてお聞かせ下さい。

本なのか動画なのか、どのような媒体が良いのかは分かりませんがチャッパの体系的なテクニックの資料みたいなの作りたいなとは思います。諸先輩方に何を言われるかは分かりませんが(笑)
二人で演奏するようなチャッパの超絶技巧の曲を作りたいですね。
あとは純粋に世の中のチャッパ人口を増やしたいです。

あのー、プロの演奏家にとても失礼なお願いなのですが・・・最後に読者プレゼントとしてチャッパの演奏動画を頂けたりしないでしょうか?

いいですよ!せっかくなので鳴物 宮澤のチャッパを使いますね!

(めちゃくちゃ良い人だ・・・)

すごい!!!特に最後の人間味がすごい!!!(笑)
チャッパやっている人が喜びそうなテクニック盛りだくさん!小池さん今日はありがとうございました!

こちらこそありがとうございました!
編集後記

僕も人間味が溢れる人間になろーっと。それでは皆さん次の記事もお楽しみに!
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